事務局からのお知らせ
フォトアルバム 「白神先生と公立相馬総合病院の皆さん!」
大海の一滴
継続支援を頂いている大分大学医学部小児科の川野達也先生より
コメントを頂きました。お読みするだけで胸がいっぱいになるメッセージです。
大船渡病院ページより再掲させて頂きます。
以下、コメント
平成25年3月から小児科学会の支援事業および当科教授の指示により、毎月の岩手県気仙地区(大船渡市、陸前高田市)への定期診療応援が始まり、8回目の今回、10月23日~26日まで大船渡市に来させていただきました。
ここに来るまでは、実質2日半の支援で自分に何が出来るのか、非常に疑問に感じでいました。
大震災から2年半が経過した今でも、復興とは程遠い現状を目の当たりにし、とても衝撃を受け目の前が涙でかすみました。被災地の今を身を持って実感できたことは、私にとって大きな意識改革につながりました。医療支援の初めの一歩として、被災地や小児医療の状況を身をもって知っただけでも、意義があることと思いました。
私達の支援は、大海のたった一滴の水に過ぎないのかもしれません。でもその一滴の水が集まって大海になるのだという思いを新たにしました。出来ることは限られていますが、それでも自分達に出来ることをコツコツと続けて行きたいと強く思うようになりました。これから被災地の先生方や地域の方々に貢献するには何をすべきか考え続けて行きたいと思います。是非、今後も継続し、本当の意味での医療支援につなげていきたいと思います。当地の小児医療の発展を願ってやみません。
このような機会を与えていただき、本当にありがとうございました。
健診と2つのASD
岩手県立高田病院 小児科 森山先生より
元気なお便り「健診と2つのASD」(高田便り 10月号)と研修医の方々?と
後方に元気な高田ッ子が写ったお写真が参りましたので、再掲させて頂きます。
以下、お便りです!
ここ陸前高田は医師の数も限られているため、自分は病院勤務に限らず学校医や保育所の嘱託医もしています。
そして10月からは毎年就学時健診が始まります。集団での就学時健診のため、今月と来月でいくつかの保育所を回ることになります。せっかくの機会なので当院に地域医療で来ている研修医を連れていくと、元気な子どもたちに接することもでき皆喜んでくれます。自分が研修していた時にこういった機会があったらすごく良かっただろうな、と連れて行く研修医がうらやましくなったりもします。
保育所では年に2回の健診があります。時代の流れに合わなくなっているところもありますが、そこでのポイントの一つが2つのASDかなと感じています。心房中隔欠損症と自閉症スペクトラム障害。この2つのASDのポイントを研修医に教えつつ今年も健診をがんばっていきたいと思います!
公立岩瀬病院(須賀川市)を訪問して参りました!
去る9月4日、公立岩瀬病院、院長三浦純一先生、小児科部長小田愼一先生と面談をさせて頂きました。
須賀川市は、郡山市内から南に車で30分ほどのところにある静かな町ですが、震災当時は、震度6強を記録、藤沼ダムの決壊や全半壊戸数が4,700戸にのぼる大きな被害を受けました。その上、現在では、農家などの一次産業が多い医療圏であるため一層、東京電力福島第一原子力発電所の問題が陰を落とし、子どものみならず母親、家族の心に大きな影響を及ぼしています。不登校生徒の増加や両親の就労、いずれの問題も医療を越えた取り組みが必要です。
そのような状況の中、三浦先生をはじめ、関連各部署の皆様が一丸となって「福島のこれから」に向かって地域医療を守っていることがひしひしと感じられました。しかし小児医療の現状は厳しく、毎日30名前後の入院患者と100名前後の外来数をわずか2人の常勤医でまかなわなければなりません。また広い医療圏のため各科の応援を得ながらもいわゆる24時間365日オンコール体制を堅持され、お二人のうち一方が毎夜呼び出しを受けざるを得ない状況でもあるようです。公立岩瀬病院のカバーする医療圏は阿武隈高地より西を広く包括し、雪道を遠方より患者が運ばれるため入院閾値を低くせざるを得ない地域事情もあるとのことでした。
このように震災後の影響が色濃く残り、かつ小児地域医療の基幹病院として孤軍奮闘されている公立岩瀬病院を当事務局は応援させて頂きます。
須賀川市は、円谷プロダクションによるウルトラマン基金による支援を受け、現在では、「M78星雲 光の国」と姉妹都市提携を結び,地域の活性化に力を入れているそうです。ぜひ福島、須賀川の地に、光り溢れる小児医療が創造できるよう、一緒に歩んで頂ける方を募集します。
伊藤(前列)*、後列 医事課長 有賀様 医療秘書 西間木様、小児科部長 小田先生、三浦院長、渕向*
*東日本大震災小児医療復興新生事務局 小児救急医学会WGメンバー
新棟救急外来前にて