事務局からのお知らせ

特別企画 あの頃

5年を迎えるに当たり、当時を振り返ります

下記は、「日本小児救急医学会・東日本大震災支援特別委員会最終報告 岩手県活動報告」からの一節です

 

「6歳と4歳の姉妹です.主訴は2人とも鼻汁 咳 嗽などで普通に風邪薬を持って帰っていただいた のですが,薬待ちの間,母親から相談をうけまし た.内容は姉の妹に対する暴力がひどいというこ と.妹の頭をかなり強く踏み付けたりするそうで 慌てて親が制止するそうです.また暴力以外には 朝と夕方に表で大声をあげながら走り回ったりす るとのことでした.その姉は被災時,高台の上か ら屋根の上に人間が乗ったまま流されていくのを 見ていたそうです.母親は,姉がそういったことを目撃してしまったことが原因で,

『ヒトはここまでやると傷ついてしまうという 箍(たが)というか,基準が壊れてしまったよう なんです』

と表現していました.現在,心のケアにつな がっております.母親は診療室で相談できたこと でかなり気分が楽になったと,帰って行きました.」

 

折しも、昨日のニュースでは東松島の小学生が5年経ち、胸にしまい込んでいたトラウマを語りはじめている、という報道がなされていました

報告書にあるお子様は、元気なのでしょうか?こころの底にあるものを引き出すのではなく、わき上がってくるものを受け止める環境が必要なのでしょうね

報告書のリンクは、こちら